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元はストーンウォッシュ加工が目立った工場も、最近ではヒゲやブラスト専門工場が増えたという。
またプロセスとして、ヒゲ加工、ブラスト、ペンキなどの加工といった具合でかつては行程に順序があったが、今では各行程を行ったり来たりだという。
例えば洗ってからクラッシュ加工をして、また洗うなど。
そのプロセスは多岐にわたっているが、1本のジーンズにはつまり、1日以上の時間がかかっているということだ。


ストーンウォッシュ時代から児島、イコール、ジーンズという周知の歴史は始まった。
前出の石井さんによれば、現在児島には縫製業においてはおよそ1,000人の中国人が従事しているという。
グローバルな側面が、この小さな街に凝縮しているようである。
また、各工場で作業している人に若い人が目立つ。
高校生のバイトととしても成立しているようだ。
最近ではいわゆる逆上京組も増えているというから、児島の職人的技能は今後も継承・発展されていく事だろう。
ワゴン車から見えたあの一見普通の民家も、案外熟練した職人の工場だという。



高台から見下ろした児島は、さっきまで居た海沿いの地方都市の街並み。
児島から伸びる雄大な瀬戸大橋と流れの速い潮の流れがミニチュアの風景を連想させるほど、スケールが大きかった。

日本とは、東京のことではない。
*  *  *
フーバルの事務所に戻ってきた。
―ここだけの話、国内のそうそうたるブランドがこぞって訪れているという。
ウェブサイトの性質上、記載したいところだが、それらの名を知らない人はまず居ないことだろう。
また、各メーカーがいわゆるネタを探しに来たり、企画や提案を仰ぎに訪れている。
すでに某有名百貨店とのプロジェクトも動いていた。
フーバルの代表・石橋さんは、児島は加工の街だと言う。
加工の技術は、仮に他の国が真似ても到達し得ない領域まで来ている。
例えば、立体加工。
フーバルオリジナルで、詳しい技法は企業秘密なので説明できないが、特徴は丸みを帯びた立体加工。通常の立体加工は角ばっているが、フーバルでは人が穿いたような忠実な加工ができる。
真似されるのは宿命。しかしどうやらそれは恐れるものでもなかったようだ。
途切れの無い技術と発展に、現代の日本の物作り、職人魂を見た。
たとえメーカーが売れても、表には出ない裏方。
でも雑誌などで取り上げられると嬉しいと石橋さんは話す。
「手がかかったものは、お客さんが手に取ったときそれなりに分かるんです。」
―ただ懸念するのは縫製のこと。
「隣町の福山と違い、分業が多い児島にあって、縫製は若い子はやらない。
だからいつか自社の縫製工場を作って、イメージを変えたい。だって縫える女の子はかっこいいですから。
デニムにハマると抜け出せないんです。これでずっと飯食っていきたいんですわ。(笑)
加工は行き着かない。終わりは無いんです。」
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取材協力
WHOVAL
美東co.(BITOU co.)
備南染工株式会社(Binansenko co.,ltd)
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