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"シカタは、私がこの数年間の中で、心、情熱、努力をそそいだモノのひとつです。" Rihito -リヒト-



Tuesday's Rain

天候がはっきりしない初夏の火曜日の朝。 一夜のうちに天候は灰色一色の曇りに変わり、時折見せる空は、穏やかな不運を嘆くかのよう。
カラスが仲間を捜す、あの泣き声に私が気付くとき、私はロンドンではなくトウキョウにいることを思い出すのであった。

6階の私の部屋から、雨に打たれた下の通りを眺める。そこに、何か新鮮でいて敏感な柔らかな輝きを感じながらも、どこか儚い一瞬を想像していた。

踏み均されて踏みにじられて、結局それらは古びたものや、何とも特徴の無いものに吸収されていく運命― そうやって、つかの間のわずかながらのあらゆる兆しは、いずれ忘れされられていくのだろうか。


いや、すべてがそうではない―

Model meets Designer

リヒトが作成する衣服は、斬新なバランスと繊細な色相でファッションの理想を表現する。
リヒトのファッションに対する知識は、デザインやファインアーツなど、就学のキャリアでからではなく、「モデル」としての"現場"で養われた。
1996年に、スタイリストである祐真朋樹氏と出会い、雑誌に登場し始めると、やがて日本の主要な服飾雑誌に登場するようになり、その後、グッチ、ベルサーチ、およびジャンポール・ゴルティエのランウェイを歩いた。
しかし、本当にリヒトが「インスピレーション」を感じたのは、ジル・サンダーでのコレクションであった。 ここで彼は、それまで個々にあったアイデアの統合を明確に経験するに至った。もちろん、それらは創造の方途に不可欠なものであった。
大きな望みの種子が成長するとともに、リヒトはモデルからファッションデザイナーへの転進が、ごく自然なことと感じ始めていた。 しかしながら、リヒトはまだビジョンを現実というワードローブに落とし込むのに必要である、技術的専門知識はまだ持ち合わせていなかった。
メンズウエアにおけるヨーロッパのルーツに忠実なままでいる一方で、日本人の感覚の好みに合うパターンを実現するために、勉強を重ねた―

シカタは2000年に生まれる。

純粋で、美しくて、洗練されたもの―

何よりも、リヒトは「純粋で、美しくて、洗練されたもの」を信じている。
そして、今回シカタからの新たなコレクションは、間違いなくこれら信念の純粋な反映である。
トレンドが、風のように移り変わる国において、シカタは、個人の魅力を引き立てるに余りある、贅沢なファブリックから作られたクオリティーで、どんな"天候の変化"にも耐えうるほど洗練された衣服を私たちに提供することだろう。




writing/editor ashantha
japan-fashion.com


Special thanks to Rihito and all those at Cicata.
Photos: CICATA's latest collecton
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