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Postcards from Colkinikha

Kate Sakai invites all to get lost in her chic and lovely world



アーティストの社会に対するある一定の距離が、彼・彼女らの何より素晴らしい側面であり、一方では要求不満に陥る源でもあります。でもこのことこそがアーティストがインスピレーションを享受することができる唯一の方法。その上、誰もが普段から耐えなければならないという概念 ― 日常の生活や仕事だったり ― などでさえ、昇華することもできるのです。アーティストという作者の世界で、日常のあらゆる決まりごとや観念は忘れ去られていく。そう、アートとはある種の「エスケープ」なのかも知れません。
いつもは見かけないようなもの…。例えば息をのむような夜空のフォトグラフが同僚の机にあるとき、どこか羨ましく感じてしまうもの。それは自分との関わりがなくても、きっとパラレルワールドのような素敵な世界にその人がいるような気を起こさせるからなのかも知れません。そんな時は少しでも触れてみたくなるもの。たとえば、ある日にコルキニカという世界に触れたとき、その人はきっと無限に広がってゆく世界に包まれていくことでしょう。
ケイトは、Non-noとオリーブのモデル。
彼女は小さい頃から服に囲まれていました。
「私の両親は現在アンティークショップのオーナーです。その前には服飾のデザイナーをしていました。たくさんの服が常に私のまわりにあったのです」 4月26日に始まりまった展示会、暖かい春の日のスタートラインギャラリーでオフホワイトのワンピースを着たケイトが言いました。
柔らかい日差しとくつろいだ音楽とシンプルな白の漆喰(しっくい)の壁、そしてそれを物語るかのように部屋の小さな角にはミニチュアのティーセットが飾られていました。

―そう。私たちは、人形の世界にいたのです。
それは気のせいなどではありませんでした。
ケイトの"Doll World"は、コルキニカ(ケイトがつくった想像上の国)の世界を成していました。
「コルキニカは、ロシアとスウェーデンの間にある国です… 洋服のコンセプトは、たとえばその国の天気に至るまでです。」 洋服は主に20歳過ぎから30代層に向けて作成されている。
―わずかにねじれたレースで飾ったフリルの部分。ちょっとした田園地方の雰囲気を含んでいる。
人形のアクセサリーには、卵殻色の枕財布、一対の長くふわふわした皮ひもや、もちろん形そのものに至るまで、英国のアンティークスタイルの影響が強く見受けられています。それは言うまでもなくコルキニカのコレクションの中にも。例えば、すそに近い部分が「かぎ針」で編まれた、スカートとして着ることもできる肩ひものない深いネイビーブルーのワンピース。
コルキニカに与えられた「不思議の国」のテイストは、着る人をとげとげしい都会の生活から引き連れてくれるようです。
コルキニカには住民もいます。
チェルシー(Doll Worldのたった一人の住民)この控えめな若い女の子(小さく編まれた銀のネックレス)は、ロッキングチェアで本を読んで暇をつぶしています。彼女は孤独を楽しむよう。他の人との関わりを積極的に持ちたがってはいない様子。


「窓」―それが、この世界での永遠のテーマであると気がつきました。ケイトに「窓」の意味を尋ねたとき、彼女の反応はちょっとだけ不思議そうな感じでした。
「チェルシーは家にいます。でも、彼女は外を見るのがこわいのです。でも誰かが窓を覗いても彼女のことは見えません。―ここでの窓は外を眺めるためのものではなく、外から覗かれるものなのです。」
皆が覗いている外側は、まさしくDoll Houseのイメージ。
私たちがチェルシーの部屋の窓ガラスの外側の人々ときっと共有する感覚―
そういえば、私たちが小さな入り組んだドアの向こう側でケイトを待つ間、彼女の素晴らしい才能を現すかのような絶妙にカッティングデザインされたトップスに、純心な感情と興奮を感じたような感覚―
ひとことで言えば、コルキニカとDoll Worldは、驚きと人生におけるエッセンスの象徴。
ケイトのコンセプトは、とてもユニーク。その世界は、まるでうさぎの穴に入ってしまい、不思議の国に迷い込んだアリスのよう。同時に、それは日本のどこででも購入することが出来るような、流行を意識した服とは全く違う魅力で私たちを魅了します。
新進のデザイナーである彼女は、海外での活躍も視野に入れています。
「世界イベント、より大きい展示… たとえば、パリとか 私が今日ここでしていることを、より多くのイベントで」
話題には、彼女のピースオブワークスとして、自身がフューチャリングしたミュージックビデオのことも。
そして、もちろん、インターネット(www.colkinikha.com)でそれら新しい情報がいつでも見ることができます。

コルキニカの世界に包まれながら、インタビュー後の彼女にもう一度だけチェルシーについて尋ねてみました。
「チェルシーは何が好きで、何が苦手なのですか?」
「―彼女は一人が好きです。…嫌いなもの?」
そう質問を繰り返し、彼女は何かを思い浮かべている様子。
「彼女は、ニンジンが嫌いです。」
若い彼女の型にはまらない自由な発想が、彼女の生み出すスタイルを特徴づけていました。


キンバー・G

ハンドメイドの商品やアンティークレースを施した一点モノが並ぶ
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